ブロー成形 A to Z

直接ブロー成形についてまとめました。 ペットボトルや洗剤容器で使われます。

直接ブロー成形

基本のブロー成形

直接ブロー成形というのは、ペレットと呼ばれる小さい固形状のプラスチックを原料に使う成形法です。 このペレット状プラスチックをブロー成形機を使って熱で溶かします。溶けたらそれを今度はパイプ状にします。 このパイプ状のプラスチックをパリソンと呼び、この時点では熱い状態なのでホットパリソン法と呼ばれています。 まだやわらかい状態のパリソンを金型で挟んで、中に空気を送り込むことで膨らます。こうやって中が空洞状態のプラスチック容器が完成します。

原理はシャボン玉

ちょっとシャボン玉を思い浮かべてください。ストローの中に入った石鹸水にそっと息を吹き込んで膨らませるのがシャボン玉です。 ブロー成形と原理としてはよく似ていますよね。他にも吹きガラスも同様なことが言えます。 チップ状のガラスを高熱で溶かして液状にし、その柔らかくなったガラスを金属の細長い筒状の棒にくっつけ、息を送り込んでガラスを膨らませます。 要するに中が空洞状のプラスチック製容器を作るのが、ブロー成形です。

ペットボトル

ブロー成形で作られた物でもっとも身近な物がペットボトルではないでしょうか。 コンビニやスーパーでお茶やジュースなどを購入すると、ほとんどの商品がペットボトル容器を使っていませんか? こういった清涼飲料水だけでなく、調味料、たとえばしょう油や料理酒、みりんもペットボトル容器に入っています。 これらの調味料は、昔であればガラス製の一升瓶に入っており、中身が無くなったらその一升瓶に継ぎ足していました。いわゆる量り売りですね。 一つの瓶を繰り返し利用するので、とてもエコな慣習ですが、一升瓶は重いし、割れる危険性もあって、使い勝手がいいとは言いにくいですね。 その点、ペットボトルは軽量で丈夫、大きさや形も自由に変えて製造できるので大変便利です。

安価で大量生産が可能

一升瓶に限らず、ガラス製の瓶は廃棄にも困るので少なくなりつつあります。 化粧品のボトルも最近では樹脂製が主流で、しかも詰替え方式な物が増えているので、考え方としては一升瓶と同じですね。 安価で大量生産が可能なブロー成形だからここまで広まったんだと思います。

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